「今、ここ」に一燈を点じよう

7月28日に発生したマグニチュード7.1の熊本地震。被災地では八代教会の会員と本部派遣隊が、水の搬入やがれきの撤去などの支援活動に取り組みました。

皆さん、こんにちは。「世界を平和にしたい」と願う人は少なくないはずですが、世界で起きている出来事はあまりにも大きく、自分一人の力では何も変えられないように感じる人が多いのも現実です。

私は普段、小さなバイクで通勤しています。ある日、赤信号で止まっていると、車いすに乗った方が歩道へ上がる段差で困っておられる姿が目に入りました。するとそこへ一人の学生さんが近づき、ごく自然に車いすを押し始めたのです。

その様子を周囲の人たちも見守り、無事に歩道へ上がれた瞬間、その場は温かな空気に包まれました。

その学生さんは世界平和を実現しようと思って行動したわけではなく、ただ目の前で困っている人に手を差し伸べただけでしょう。しかし、その小さな行動は一人の方を助けただけでなく、周囲にいた人々の心にも灯をともしました。今月の会長法話に示された「暗黒を嘆くより一燈を点じよう」とは、まさにこのような姿ではないでしょうか。

7月の大きな地震で被災した熊本県の人々に向けて、多くの方が「自分にできることはないか」と心を寄せ、それぞれの形で支援を続けておられます。私たちの身近なところにも、目を向けてみれば、支援や思いやりを必要としている方々がおられます。

家庭での「ありがとう」、職場での「お疲れさま」、見知らぬ人への笑顔、相手の話を最後まで聴く姿勢――その一つひとつは小さな灯かもしれませんが、その灯は人から人へとつながり、やがて家庭や地域、そして世界を照らす光になっていきます。

世界平和への第一歩は、遠いどこかではなく、「今、ここ」で自分にできる一燈を点じることから始まるのではないでしょうか。